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(2016参議院選対応)選挙の投票について愚民が勘違いしがちな七つの誤解を確認しておく

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(2016参議院選対応)選挙の投票について愚民が勘違いしがちな七つの誤解を確認しておく

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選挙のことを書こう

今時ブログやホムペで、特定人物や特定政党の政治批判すると、なんとか法案に基づいて脅しが飛んでくるという噂を小耳に挟んだので、うちのような看板も出さずに必死にやっている(高菜コピペ!)個人サイトとしてはそれではやっていけないので、今回は選挙前特集ということで、選挙に対する心構え的なものを教えておきたいと思う。

これはどちらかというと、政治批判ではなく国民批判なので、けっして政治犯ではないのでそこらへんはよろしく。国民批判を認めてもらえないなら、うちはやっていけないんですよ!(高菜コピペ2!)

ようするに愚民が陥りがちな、選挙というものに対する無理解とか、勘違いとか、心構えの低さを是正し、市民として啓蒙するための文章だ。

以下の項目のうちのひとつでも、無条件に頷くところのある人は、残念ながら愚民のおそれがあるので選挙で失策を犯す前に、ぜひそこの項目を重点的に読んでおくこと。もちろん他の項目も読むこと。もう選挙が終わっていた、もしくは選挙の予定がない場合でも、読んで反省すること。(これは2014年末の衆院選前日に書いてるが、あなたがこれをいつ読むかはわからない。そして後に2016年の参議院議員選挙にも対応させた)

1.投票率が上がると政治が良くなる
2.若者が投票にいくと政治が良くなる
3.国民が政治に関心をもてば選挙は良くなる
4.支持政党が無いなら白票を入れるべき
5.死票になる投票は無意味
6.誰に投票するかは他言すべきではない
7.最高裁信任投票は、わからなければ無印で提出

1.投票率が上がると政治が良くなる

とにかく投票。投票、投票、さっさと投票!しばくぞ!

というわけで、世に投票厨とよばれる人たちがいる。彼らの主張はこうだ。

「政治が悪くなったのは投票率が落ちたせい。投票率が低いから悪政がのさばる。税金が上がるのも、原発が爆発したのも、貧困問題も、円高も円安も小麦の高騰に泣くのも、すべて君らが投票しなかったせいだ。むしろ世の中に悪いところがあるとすれば、それは投票率が低いことであって、投票率さえあがれば万事問題なし。投票率が百パーセントが幸福度百パーセントとするならば、下がれば下がるだけ不幸になっていく。だから血を吐いてでも投票に行って外食しよう!」

選挙が近づいてくると、彼らの野生の血のようなものが興奮するのか、やたらはしゃぎだす。あなたのネット世界やテレビ世界にもいるはずだ。「政治が変わるには、投票しかないのです。投票しましょう!」と呼びかけてドヤ顔をしてる、こういう手合いの厨が。あるいは身近な存在として、投票厨と顔を合わせる生活をしている人もいるかもしれない。ご愁傷様。

なんで投票率があがれば世の中が良くなるのか。意味がわからない。「雨乞いの踊り」みたいなものか。上の主張の例は、極端に書いているところもあるけど、彼らの主張の本質をあぶり出してるともいえる。だって彼らは「選挙に行きましょう」しか言わないのだ。選挙というのは、選挙に行って誰に投票するべきか?が問われなくてはならないはずだ。なんの目的もなく選挙に行っても仕方がないのだ。なのにやたら呼びかける。こうなってくると、何かのオカルト活動と考えるほうが納得しやすい。

「投票率が上がらないと組織票に勝てないのでは?」

こんな世迷言をぬかす投票厨もいる。組織票というのはどれを指す言葉か。全体の投票の何パーセントが組織票なのか知ってるのだろうか。そんな事を聞いても、彼らはきっと口をつぐむだろう。

「とにかく投票率が下がると、組織票の価値があがるでしょ。だから、投票率をあげないといけないんだよ!」

たとえば衆院選に限って言えば、戦後の投票率は上下に振れつつも、最大76パーセントから、52パーセントまで下降してきた。仮に52パーセントが組織票に負けるからダメだとしたら、何パーセントになれば組織票に勝てるのだろうか。60パーセントか。70パーセントか。

たとえば2012年末に行われた第46回衆議院総選挙。自民党が圧倒的な議席数で返り咲いた選挙だ。しかも投票率が過去最低の59.32パーセントという選挙でもあった。投票厨の主張としては投票率の低下がもたらした結果なのだそうだ。

しかし、である。第28回衆議院総選挙から第46回衆議院総選挙まで、自民党は勝ちまくってきたのである。投票率76パーセントの時も、68パーセントの時も、59パーセントの時も、最大議席を占めていた!

その勝率、なんと18/19!!!

2012年に民主党に政権を奪われるまで、実に17連覇!!!!

べらぼうな強さである。金に物をいわせて好き放題やらかしていた巨人軍ですら、V9が最大だったというのに。自民党の前身にあたる自由党やらを含むと、もっととんでもない事になる。

1996年の比例代表導入後の得票率から推察するに、自民党は近年最低でも1600万票を獲得する能力をもっている。極端な仮定として、これを全部組織票と考えてみよう。ちなみに最大にフィーバーした小泉内閣時で、2600万票の票を獲得している。

有権者数が1億人ほどだそうだから、投票率が6割として、6000万票ほどのパイの取り合いをしているのが現代日本の選挙といえる。だから、ある党が3000万票以上を獲得できれば、少なくとも比例区では文句なくトップに立てる計算だ。事実、民主党が政権を奪った時は、このくらいの得票数だった。自民党の組織票が仮に1600万票もあったとしても(実際はそんなにないだろうけど)3000万も得票できれば余裕で勝てる計算だ。

じゃあ投票率が6割あたりを推移しているときに、突如として選挙率が100パーセント近くなったという無茶な仮定をしてみる。そんなことは絶対におこりえないが、軍隊がおしよせてきて選挙民をトラックに詰め込んで、強制的に投票所に連行するでもなんでもいい。ともかく、これでほぼ投票率が100パーセントになったとする。

とすれば、ここに今まで無かった、4000万票の票がいきなり出現する。3000万票が当確ラインだというのに4000万票!なんという圧倒的な力!埋蔵金とかいうレベルではない!こんな暴力の前にはあらゆる政党の組織票なんか児戯!荒波の前に置いた雪だるまみたいに、無残に押しつぶされること必定!それもこれも投票率があがったおかげや!バンザイ!

いやいやいやいや、ちょっと待ってほしい。この4000万票はどこに行くの?これって何党に投票されるべき票だったのか?

しーん。。。。

「え、自民党(震え声)」

アホか!ただでさえ自民党は、比例区で1600〜1800万票獲得する能力がある!そこにダメ押しで4000万パワーも加算してどうするのか!

しかしこれは笑い話ではない。投票されていない4000万票の行方なんて、誰が知ってるというのだ。

だってこの4000万票前後の票は、どこまでいっても「誰も開拓していない票田」でしかないもの。

選挙に行かない人の理由は様々だけど、健康上の理由とかそういうのは除外して考えるに、潜在的に票になり得るのは以下のような理由で未投票の人だろう。

1.どこに入れたら良いのかわからない。興味がない。
2.支持政党なんか無いので棄権する。
3.どうせ結果がわかっているので、馬鹿らしいので負ける党に死票を投じたくない。
4.どうせ自民党が勝つのがわかってるので、面倒なので自分が入れるまでもない。
5.なんらかの崇高な理念があって拒否。

「4」の人は自民党の票でしかないのでアウト。もしこういう人が、選挙に行かなかった有権者の半分くらいの比率で存在したらどうなるのか。トラックに詰め込んで無理矢理強制投票させたとて、自民党の得票がいきなり2000万票跳ね上がる。そうでなくとも「1」の人だって、特にポリシーは無いから、ただ選挙に行かせたら、高い確率で自民党に入れるとは考えられないだろうか。いったい何が嬉しくて投票を煽るのか。やはり投票率そのものの上昇に興味があるとしか思えない。

だからせめて、投票を煽るなら、どこに入れるのか統一した見解を述べる必要性がある。でも相変わらず「投票に行きましょう」と嬉しそうに連呼しているだけ。「そんなにいうなら、あなたはどこに入れたら良いと考えているのか?」と聞いたら、「それは自分で考えましょうw」と屠殺前の牛みたいな笑顔で返してくる。「投票拒否」は「投票拒否層が自分で考えた結果」なんだよ!と声をあらげて言いたいけど。

2.若者が投票に行けば変わる

若者厨である。これも基本的には投票厨と同じような疑問をはらんでいる。その上で、若者に限定するから、潜在的な票はかなり少ない。だって高齢化社会だから。これは救い難い。そして若者の投票しない理由は前述のうちの「どれに入れたら良いのかよくわからん」がトップだろう。そんな若者に、若者厨はどこへ投票しろと勧めるのか。また無言??どうしようもない。何も言わへんのやったら、若者は自民党に入れるだけである。かくして、またしても自民党の得票が伸びるのであった。。。

若者厨の主張の根拠になっているのは、日本の政治が若者に厳しく、老人にやさしいからだと。若者厨には年金の先送り問題やら、医療負担の増加やら、介護問題やらが全く見えていないらしい。日本の政治が優しいのは、資本家と政治家の年寄りにであって、貧乏人の年寄りにはなんら有利には作られていない。年寄りに放射能や原発は有利だろうか?生活保護費や条件の引き下げも老人には追い風か?そんなバカな!消費税だって何だって得をしているのは政治家と一部の大企業だけだ!そういうのは老人目線でもなんでもない!資本家と政治家が単に歳をとっているだけ!

3.国民が政治に興味を持てば政治が良くなる

ならない。

もしも本気で、みんなが政治に強い関心をもって取り組むならば、あるいはそうかも知れないが、この種のことを主張している奴にはろくなのがいない。この手合いがいう「政治に関心を持つ」とは、「テレビとか新聞の報道を熱心に見る」ということだ。もちろんネットニュースも含むだろう。そしたらどうなるか。マスコミが提供するままの政治問題を語り、マスコミがいうままに判断するロボットみたいな人間がポン!はい!出来上がり!

こういうロボットは、なんとなく自分の生活が苦しいような気がしていても、マスコミで「アベノミクス!」とか言うてたら「やっぱりアベノミクスかなあ」などと思い込んでしまう簡単な回路しか備えていないので、実に操りやすい。それでいて、自分が「社会や政治を真剣に考えている意識の高い人間」であると思い込む錯覚回路ももっているので嬉しい。広告代理店に払うお金さえ惜しまなければ、簡単にコントロール可能だ。

4.支持政党がなければ白票を入れるべき

アホじゃないの?

固定票を持つ与党からしたらこれほどの援護射撃はない。

投票率だけあがって、野党の力は一切伸びない。

白票なんて敵に塩を送るようなもんだろ。それよりか家で寝ていた方がマシ!

ただ闇雲に投票率を上げて何になるというのか。入れるところが無いなら、徹底して選挙をボイコットしようとなぜ言えないのか。

白票なんてぜんぜんインパクトないけど、選挙ボイコット運動が広まればそれはそれで社会に与える影響を考えるなら有意義かもしれない。

「入れるところはないけど、現行の選挙制度には大いに賛成する。誰が当選しても選挙率という形で後押しします」というサインだぞ白票は。よく考えろ!

5.死票になる投票は無意味

ネットニュースやテレビとかで、どこが優勢かしらべる。

勝ちそうなところに投票。

やったー!勝った!俺の一票が生きた!

かくしてマスコミ発表の事前予測は今回も大勝利。その精度はますますと上がっていくのだった。。。

完全にアホだろおまえら。

6.誰に投票するかは他言すべきではない

なぜか、こういう暗黙の了解のようなものが、世間でまかり通っている。

国民同士が、コンセンサスとらずして、いったい誰の意見をまとめて政治を判断するのか。マスコミか?大本営か?

「投票率をあげて組織票に対抗しなくちゃ!」

とかいっちゃっている自称意識の高い系のロボットが、率先してマスコミの発表に操られることによって「巨大な組織票と化している」というナンセンス!

これだったら雇われて投票してる方がまだ良かったわ。これら無自覚組員は、まるでハーメルンの笛吹きに操られるネズミみたいに、大本営発表に誘導されて溺れ死ぬ方向に進むだけなのである。

7.最高裁信任投票はわからなければ無印で

わからなければ全部バツが大正解。

これについてはコチラが大変詳しい。
http://politas.jp/articles/231
まだこの制度で、不信任とされた判事はひとりもいないという、恐るべき事実を知っているだろうか!

戦後の判事は、聖人君子ばかりだった?んなバカな!

あまりにも歪みすぎた制度なのに、意外に世間では知られていない!

仮にも三権分立の一角を担う超重要な要素なのに、マスコミは話題にもしない!

圧倒的に!ほぼ自動的に!最高裁判事が国民に信任されてしまうというイカサマシステムなのに!

まるで一年契約のネットサービスの年間料を支払って、366日目までに脱退をするのを申告しわすれていたせいで、二年目も勝手に引き落とされていた恐怖というか。。。

民衆による不信任というプレッシャーに晒されることなく、圧倒的に保護された司法が、民衆の要請によって、立法や行政に物申すストッパーとして満足に働いてくれるかどうか?バカでもなければどうなるか理解できるだろう。