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水木しげるの『幸福の七ヶ条』を守れば本当に幸福になる

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水木しげるの『幸福の七ヶ条』を守れば本当に幸福になる

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幸福の七ヶ条!?

手塚治虫、やなせたかし亡き後、戦後漫画界最大の漫画作家の生き残りである水木しげる先生が実に良い事を言っている。
素晴らしすぎるので、ここに引用してみよう。

幸福の七カ条

第一条
成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

第二条
しないではいられないことをし続けなさい。

第三条
他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

第四条
好きの力を信じる。

第五条
才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

第六条
怠け者になりなさい。

第七条
目に見えない世界を信じる。

これだけで分かって貰えるとは思うけど、せっかくなんでここはおせっかい野郎のぶたおが、ひとづつ解説する。

成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

成功とか栄誉とか勝ち負けというのは結果論である。しかも成功や栄誉や勝ち負けというのは永遠でキリがない。どこまで勝てば満足するのかっていうのは本人には決めることが出来ない。永遠に勝ち続けることなんか誰にも出来ない。勝利に取り憑かれてしまったせいで、たいていの人は最後には潰れてきた。勝ち負けを目的にしてしまうと本来したかったことを見失ってしまう。結果がでないと不安やストレスばかりたまる。それを水木サンは戒めている。

しないではいられないことをし続けなさい。

「好きこそものの上手なれ」とはいうけど、本当に好きなことは何時間やっても好きなものである。他人がやめろといわれてもやめられない。一生だって続けられる。努力を努力と感じないくらい好きなことをやるべきだ。結果を求めて辛いことを我慢しながらやるなんてのはダメである。幸せになるためには「いまやっていて楽しいこと」を優先するべきだ。お金が稼げれば最高だけど、稼げなくても構わない。なぜならすでに「最高に楽しいこと」をやってしまっているからだ。幸せとはそういうことだ。かつては漫画家になって稼ぐなんてことは考えられないことだった。しかし趣味で取り憑かれたように漫画を描きまくった手塚治虫は、気がつけば戦後最大の売れっ子漫画家になっていた。そしてビデオゲームで遊んでお金を稼ぐなんてのは考えられないことだった。しかしアホみたいにゲームに明け暮れたウメハラは、気がつけば日本人初のプロゲーマーになっていた。これはたまたま結果がそうだっただけだけで「石を集める」とか「酒を飲む」とか何だって良いと思う。「そんなんで金になるのか」だって?第一条を読み直して欲しい。

他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

好きな事に関しては妥協してはいけない。他人がどうとかではなくて、自分が楽しいかどうかだ。他人と比較してどうとかこうとかは全く意味を成さないばかりか、せっかくの楽しいことも楽しくなくなってしまうおそれがある。そうなれば不幸だ。自分のペースというのは絶対に守らないと幸福にはなれない。自分のことはしょせんは他人にはわからんのだ。

好きの力を信じる。

好きってこと以上にパワーを出す方法はない。LIKEでもLOVEでも良い。人を好きとか、趣味が好きとか、好きな食べ物とか、そういうことをもてたら最高に幸せなことだ。好きを疑ってはいけない。自分が心底好きと思える事にこそ人生をダイナミックに動かしていくヒントが隠されている。もっと自分の感覚に耳を傾けてみたい。嫌いという感情よりも、好きという感情が動くものを探してみるべきだ。好きでないものはいくらやったってモノにはならない。好きのパワーが必要なのだ。

才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

お金を稼ぐ才能でないかぎり、ある分野で天才であったとしても収入には結びつかない。それを認める市場が無ければ無駄だし、評価してくれる他人がいなければやはり無駄だ。だから、ある分野の天才が努力しても努力しても結果に結びつかないなんてことはザラにある。だからそんなことでぼやいていても仕方がない。どんなに素晴らしくても評価されないものは評価されないのだ。ゴッホだってゴーギャンだって生きているあいだは誰にも相手にされなかった。自分は最高に素晴らしいと思ってるのにあんまり売れてない作品というのを見たことないだろうか。そんなもんだ。何らかの才能と、それをお金に換える才能。両方をもっていれば最高なんだろうけど、普通はそんなわけにはいかない。だったら金に換えてくれるスポンサーなり(芸術の世界ではパトロンと呼ぶ)がいたら良いのだろうけどそんな幸運もなかなか無い。努力したのに報われなかった!などとは考えないように。考えるくらいなら無理して努力しない方がよい。自分のペースである。

怠け者になりなさい。

成功者はみんな怠け者になれるという水木サンの持論。お金があればのんびり寝て暮らせる。アンタもそうなりなさいよという意味。第一条と矛盾しているような気もするが水木サンなりのエールだ。努力しすぎることを戒めている言葉でもあるかもしれない。バタバタと忙しく動きまわって消耗するよりは、どうやったら怠けて結果が出せるか考えた方が良い場合も多い。水木さんも仕事尽くめで死ぬほど忙しかった時期がある。だから「若い内は頑張るべきです」とも言っている。

目に見えない世界を信じる。

見えているうちのことには真実はない。皆が直接に見えているものや証明されたことがすべて真実ならばこれほど楽なことは無いし失敗したり間違えたりする人なんかいない。この世は幸せに満ちているはずである。しかし現実は不幸になる人が多い。ということは、真実とか大切なものというのは、目に見えていない世界の中にある。だからそういうものをバカにしてはいけない。くれぐれも小利口なバカにならないように。

「妖怪など見えない存在をバカにすると祟があって死んだ人もいます」と若いころの水木サンは書いていたことがあった。

感覚を研ぎ澄まして自分の本能に従い目に見えない世界を信じてみよう。見えない世界があるということを認めてこそ見えてくるものがあるのだ。くれぐれも幸せになってほしい。

今週は泣ける二本の映画とTVアニメの話など!?

side:B
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