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手塚治虫の次は勝新太郎だ!
チャンピオンに連載していた手塚治虫の伝記的漫画である『ブラックジャック創作秘話』を2014年で完結させた吉本浩二。同作品は、歴代もっとも面白く、かつ、もっとも売れた手塚治虫を主人公にした漫画となったわけだが、その魅力のほとんどは絵の力によるものだった。(なんせ、手塚治虫のエピソード自体は元から面白かった)
吉本浩二の画というのは、綺麗で緻密というタイプではないけど、小学生が汗まみれでちまちまと画用紙いっぱいに描き込んだような素朴な迫力に満ちている。僕はデビューの頃から妙に好きだった。
吉本浩二の描くキャラクターは実に人間味がある。どんな実在のキャラクターも漫画のキャラクターとして立ち上がってくるのだ。主人公である手塚治虫のキャラクター造形ひとつにしてもそれが際立っていた。
従来までの手塚治虫のイメージというとこんな感じだった。これは藤子不二雄Aの『まんが道』の手塚治虫だ。手塚本人による漫画の中に登場する手塚治虫も有名だろう。
しかし吉本浩二に描かせると手塚治虫はこうなる!漫☆画太郎の自画像そっくりや!
手塚治虫に大柄イメージをつけたという点でも偉大な漫画であった。そうなのだ、30歳以降の手塚治虫って、よくみりゃ大柄感がある。誰もあまりそこに着目してなかっただけに目からうろこだった。
吉本浩二は『ブラックジャック創作秘話』において、もともと得意だった「誰かへのインタビューを元に、そのエピソードをコミカライズする」というフォーマットを完全に自分のものにした。このフォーマットは今は亡き時代の徒花的雑誌ビックコミックビジネス誌掲載の『勝ち組フリーター列伝』で最初に使ったのだと思うけど、吉本浩二というまんが家は、伝聞をマンガにして表現する才能がたしかにあった。フリーター列伝も妙に引き込まれるところがあって何度も読み返したものだ。最初にチャンピオン誌に『ブラックジャック創作秘話』が掲載された時は、なるほどこれでいくのかと膝を叩いたもんだ。
そして手塚治虫を語るようにして今度は勝新太郎の人生を語ってみようという意欲作が『カツシン』である。
読んでもらえばわかるが、手塚治虫が勝新太郎になっただけ!『ブラックジャック創作秘話』が大好きだったなら、絶対に安心して読める。そして勝新太郎のエピソードはたまらなく面白いので、吉本浩二の画の魅力が加わってやっぱり最高の読み心地のマンガとなる。
勝新太郎といえば大柄である。もちろんこの漫画でもたまらなく魅力的な大柄として描写されている。
若き日の勝新太郎が、肉と豆腐と卵をグチャグチャにしたすき焼きを御飯にかけて食べる描写。とんでもなく美味そうじゃ。僕はさっそく肉と豆腐を買いに走った。
カツシンのこの表情!!!吉本浩二は顔芸職人だ。
ラッシュの上映時に、勝新太郎がセリフを全部ひとりでアテレコしていたというエピソード。なんかこういうのを見たことがあるような。そうだ!
手塚治虫のこのエピソードを語る時とそっくりや!
吉本浩二がこのフォーマットを使い続けたら、勝新太郎の他にも、あらゆる有名人のエピソードが面白漫画になる。最強なんじゃなかろうか。そして願わくば、いろんな有名人を大柄に描いて欲しい。大柄漫画の新時代の旗手は吉本浩二しかいないと確信した。
さすがのテラさんも吉本浩二『カツシン』は「子供に夢を与える漫画」として太鼓判を押すに違いない。
今回はエイリアンとロッキーとヒゲソリの話を多めにします
side:B
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