さらに加速する底辺ユーチューバー搾取体制

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ネットラジオは一番下のプレイヤーから聴けます！

人気ユーチューバーが運営するUUUMの公式サイトより。

ユーチューバーの囲い込みが始まっていた！

なぜ底辺youtuberが成功できないかの理由を以前の記事で書いた。

その後、トッププレイヤーたるHIKAKINNやはじめしゃちょーやレオンチャンネルなどが所属するユーチューバーマネジメント企業ウームというのが出来ているのを知った。

ユーチューバーマネジメント企業！！！

日本においてド素人がユーチューバーを目指しても非常にキビシイというのは繰り返して述べていることだが、ユーチューバーを囲い込んでマネジメントする団体まで出来たとあれば余計に個人は状況が厳しくなったといえる。まるでテレビの芸能マネジメント会社のYouTube版だ。

そしてそのUMMMが2014年12月からぶちあげているのはユーチューバー1000人募集して育成するプログラム。

ユーチューバーを目指す有望な人に動画制作環境の支援をしましょうというもの。

これならお金やノウハウのないせいでゴミみたいな動画で勝負しなくてはならなかった個人でも可能性が見えてきた！？うーむ、ウームすごい！ウーム太っ腹！

「よしゃ、オラもいっちょウームでやったるで！」

ちょっとまって、ホンマにそれでええんか？

ユーチューバーマネジメント企業のねらいは明白

前に紹介したように現在のトッププレイヤーたちの収入はなかなかのもの。たしかに現時点では他の追随は許していないが将来的にどうなるかは全く不明である。同じように10年20年続けられるものでもないというのは誰しもが考えることだ。

というのも広告収入というのは無限に拡大していくものではないからだ。

ユーチューバーの収益構造というのは、Googleが広告主から集めた動画広告の広告費の何割かを動画再生数に応じて分配してもらおうというものだ。これは誰でも知っている。

その広告費が日本のYouTubeだけでいくらあるのかは一般に公開されていないようだけど、仮に50億あったとして、次の年には100億などという具合に倍々ゲームになっていくものでも無い。詳しい数字がわからなくてもGoogleの決算報告書を見れば、近年のGoogleの収益がほぼ横ばいになってきている事からも推察出来る。YouTube自体は今後の伸びに期待されているものの、そうドラスティックに変化していくものではない。

つまりユーチューバーとは、YouTubeの広告予算を参加者で取り合うシステムと言い換える事も出来る。

そして参加者が増えることで再生数も伸びていくのだが、全体の再生数というのはどこかで頭打ちせざるを得ない。特に日本のYouTubeコンテンツがきわめてドメスティックなものが多いことを考えれば、バカげたほどの成長というのは期待しにくい。とりわけ日本のユーチューバーが作っている動画は、言語依存度の高さもあって特にその影響を強く受けてしまう。日本のユーチューバー動画にカンナム・スタイルのように世界市場での競争力はないのだ。だから彼らは国内シェアを奪い合うことになるのだけど、そうなればトッププレイヤーにとって新規ユーチューバーは底辺といえどすべからく脅威になってくる。

もうおわかりだろう。

パイの取り合いになるかもしれない才能ある人間は、脅威になる前のヒナの段階で取り込んでしまおうと。