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『解体屋ゲン』という漫画を今すぐ読むべき2つの理由

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『解体屋ゲン』という漫画を今すぐ読むべき2つの理由

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『解体屋(こわしや)ゲン』とは

週刊漫画TIMES誌の看板作品である。12年以上も連載が続いていてパチンコにもなった。そんな長寿マンガが、ある野心的な試みを現在発売中の雑誌で展開している。ぜひ読んでもらいたいのだ。

(追記)現在、石井さだよし先生公式HPから『400m主張』が無料公開中であります!急いで読みましょう!!!もうひとつのオススメエピソードである『秘密の花園』も読めます!!!

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今回のエピソードのテーマはデモ!

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土建屋をこかした社長が、たった一人でデモを行うというストーリー。漫画でデモをテーマにするというのがまずなかなか無い。あるとしても、テロリズムとか学生運動とか、そういう実録物とか、政治の駆け引き的な話になりがちだ。しかしこれは純粋にデモというものをテーマにしている。もちろん架空のストーリーである。

今回のストーリーで何が凄いかというと、おっさんがほんとにひとりで商店街でデモをやっちゃう。ひとりで歩きながら、拡声器もなくプラカードももたず、社会や政治への不満を主張してまわる。一歩間違うとかなり危ない人ととられかねない。漫画はえんえんとその様子を追う。かなり思い切った構成だ。オヤジ漫画にあるまじき実験的ともいえる漫画になっている。

そうなのだ。これ、おっさんが商店街でデモやっているのではなくて、漫画作品そのものが週刊マンガ誌上でデモをやっているのだ。世にも珍しい商業漫画誌上デモだ。

漫画の中では、おっさんは警察の許可をとって(1人でデモしますって許可をとる!)そして日曜日の商店街を行進する。だけど漫画誌で展開されるデモは警察の許可は必要がない。もちろん編集部の許可はいるけど……。

この大胆なエピソードは、原作者の星野茂樹氏が、漫画でも今の閉塞しつつある社会にコミットメントできないかと考えた結果の挑戦ではないかと受け取れた。漫画の中のおっさんの試みはひたすら泥臭くて無謀である。ひとりで商店街を歩きまわって声を出して。それで社会がよくなるのだろうか。だけど、漫画作品が社会に物申すのだって、同じくらい無謀で泥臭い。では、やらないほうが良いのか。あるいはそうかもしれない……。しかし……。そうした読者への問題提起には充分な作品ではないかと思えた。

実際の漫画の続きは、この表紙の雑誌が書店やコンビニに並んでいるうちに、ぜひ手にとって読んでもらいたい。できるだけ早く読んでもらいたい。

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漫画界最大のミステリー

なぜ早く読んでもらいたいかというと理由がある。この『解体屋ゲン』というのは人気作にもかかわらず、実は今まで単行本が1巻しか発売されていない。正確には2年前くらいに、コンビニ版コミックスが2冊出たが、それだけである。ほんとそれだけ。連載を逃したらもう読めないのだ。なんでなのかわからない。芳文社コミックスの恐ろしさという他にない。

そやから、コンビニ版コミックスのマーケットプレイスも、なんか妙にプレミアついちゃっているし…。

雑誌の看板タイトルなのに単行本で読めない。これはどういうことだろう。現代日本漫画界の闇なのか。

もしくは、『フジ三太郎』とか、『ペエスケ』なんていう知られた新聞マンガでも、作者が亡くなるとか、よほどのことがなければ単行本が出なかったみたいなもんと解釈するしかないのか。『サザエさん』は作者が実家を担保に入れてまで自費出版したから単行本が早かったという経緯がある。まあ、とにかく、『解体屋ゲン』という作品は、雑誌でしか読めない長期連載であるということを頭に叩き込んでおいていただきたい。

『解体屋ゲン』に興味をもってもらうために

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ゲンさん。主人公である。さだやす圭マンガを彷彿とさせる豪快大柄主人公。土木作業員。そしてかつては世界を股にかける建築物爆破のプロでもあった。

この大柄が毎回いろんな難題や事件にぶちあたり、火薬で爆破することで解決してくという「つうかいマンガ」だった。『美味しんぼ』でいえば、料理の腕と知識で問題解決みたいなものだ。このマンガの場合は爆破で解決。そこに様々な社会問題や時事ネタなどが絡んでいくのが面白さである。まさに美味しんぼやゴルゴ13のような王道のオヤジ向けマンガといえる。

しかし最近ではあまり爆破とかしなくなって(そこまでの詳しい経緯は不明。なんせ単行本が出てないので国会図書館にでもいくしかない!よほどのゲン・マニアでもないかぎりしない!)伝統工法を紹介してみたり、ネット問題を取り上げてみたり、わりに型にとらわれないマンガになってきた。

『美味しんぼ』や『ゴルゴ13』にしたって、ワンパターンに思われつつも実は時期によってアプローチが変わってきているのはマニアなら理解していると思うが、このマンガも同じである。そしてけっこう攻撃的。

例えば数少ないネットで読める『解体屋ゲン』としてモンケンの回があるので読んで欲しい。クラウドファンディングで作るゲームとコラボしていたりする。土建屋マンガとは思われない展開なのがおわかりかと思う。

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左の黒いのはトシさん。ゲンさんの相棒である。このゲン&トシの2人で事件を解決したりすることも結構ある。スーパーマリオでいえばルイージみたいなものと思ってもらいたい。タイプの違うデカい男がタッグを組んでピンチをくぐり抜けるという、バディものとかブロマンス的なおもしろさのある漫画でもあるので、『解体屋(こわしや)ゲン』の一読をぜひオススメしたい。なにせ今のところ雑誌でしか読めない作品である。

2016年 -追記-

その後、なんと、『解体屋ゲン』の過去ストーリーが、最初のストーリーからアプリなどで無料で読めるようになった!!!

iPhoneとAndroidユーザーは、Apple StoreやGoogle Playで、解体屋ゲンで検索しよう!!!

今週のラジオは社会への矛盾を語る内容??

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