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ピークを過ぎたパズドラに最凶の刺客が
パズドラはサービス開始から三年。常にソシャゲー界のトップをひた走ってきたわけだけど、去年あたりからさすがに失速してきて売上も転落。mixiのモンスターストライクの後塵を拝するようになった。
その理由は様々あるけど、もっとも大きいのはパズドラの一番のウリであった「無課金でもかなり遊べる」という体質を去年一年でかなり変えてきたことだろう。他のソシャゲーのように廃課金ユーザーに重点をおいてゲームをデザインするようになったのと、「エロい女を出しとけば金を出すやろ」的な方向にシフトして、他ゲームとの差別感がやや薄れてしまった。なんとなれば目先の金が欲しいのは人情であり、他ソシャゲーが長続きしないのもその焼畑農業的精神ゆえであるけど、パズドラも結局は同じ道を行くのか……と長年(無課金で)遊んできた身としてはちょっと寂しくなった。スクエニみたいな超焼畑農業ゲーにうんざりしてパズドラだけをまったり遊んできたのに。
しかしパズドラを運営しているガンホーもさるもの。去年の暮れあたりから再びユーザーに対するサービスに力を入れ始めて、無課金プレイヤーにも優しいプレイ環境が戻りつつあった。
ソシャゲーは一度崩れたら立て直すのはほぼ無理と言われている。だから運営がどれくらい頑張っても一位に返り咲きは苦しいかもしれない。けど、無課金プレイヤーに適度に飴を与え続けるゲームとしてやっていくなら、既に出来上がっている母体は巨大である。のらりくらりと2位3位あたりで粘るという、ソシャゲーには珍しいご長寿ゲームとして続いていくことは可能かも……。
トータルの利益で考えればそれはそれで賢い戦略だ。なんだかんだで三年も続いているゲームはほとんどないのだから、ブランド価値という点ではソシャゲーでもぶっちぎりトップなのだ。焼いて捨てるにはもったいない。
ところが今週になってとんでもない事態になった。パズドラに終わりをもたらすものが降臨したとプレイヤーが騒ぎ出した。
歴代最凶キャラ「曲芸師」降臨
パズドラを終わらせたのはこいつである。パズドラやったことある人ならすぐわかる無茶苦茶さ。
「えっ何?このとぼけた感じのやつが何で最凶なの?意味わからない」
説明すると、パズドラのキャラクターの強さのポイントは攻撃力の倍率だ。
最初のうちのパズドラってのは、攻撃力3倍になるというのがやばかった。ゼウスである。フレンドとあわせて9倍の攻撃力はほとんど無敵の強さとされていた。
パズルの実力とちょっとした運次第で4倍を出すホルスはフレンドとあわせて16倍。オーバーキルと言われた。
かなりの実力と運が必要だが、高いハードルを超えれば5倍、つまり25倍の攻撃力を出すラーなんてのはもはや趣味のキャラだった。
それが次第にインフレしていって、合計9倍の攻撃力は普通のことになっていって、12~16倍くらいが基本ラインで、頑張れば25倍くらいっていうのが最近のトレンドだった。敵キャラも強くなっていったので、それくらいの攻撃力が無いと追いつかないのだ。こういうゲームにインフレはつきものである。仕方がないか。
ところが、曲芸師っていうとぼけたキャラは、それをあっさり超える7倍の攻撃力。つまり49倍の破壊力を持っている。12~16倍が基本ラインに想定されているゲームでいきなり49倍の攻撃!!!
もちろん今までもアヌビスやクシナダヒメなど、100倍の攻撃が出来るキャラとかもいたが発動条件が厳しすぎてほとんどお遊び。もしくは限定された使い方しか出来なかった。しかし曲芸師の49倍は極めて実用的なのだ。まさにバランスブレイカー。
もはや曲芸師を使わない理由はほとんど無い。他のキャラを使う理由があるとすれば「曲芸師を持ってないから」くらいしか思いつけない。
パズドラがどんなゲームかと訊かれた時、「魔法石をためてためて曲芸師が出てくるまでガチャをひねるゲームです!曲芸師が出たらゲームクリアです!」と答える児童続出。
今後の展開がどうなるか知らないけど、今はとにかくそんな感じである。
廃人プレイヤーは、アホほど課金して曲芸師を手に入れようとガチャをひねりまくりである。
「どうせ曲芸師ゲームでしょ」はやくもそんなヤサグレさえも生み出している。
今までも徐々にインフレしてきたパズドラ……とはいえ、なんでいきなりこんなことになった?その狙いは?
曲芸師登場の影にはスクエニがいた。
パズドラのライバル・スクエニ
パズドラっていうのはサービス開始当初はスクエニのソシャゲー『拡散性ミリオンアーサー』というゲームとデッドヒートを繰り広げていた。『拡散性ミリオンアーサー』はスクエニがかなり本気でソシャゲーに取り組んだゲームであった。パズドラとミリオンアーサーで1・2フィニッシュみたいな時期がそれなりにあった。でも、パズドラが順調にユーザーを伸ばしていく一方で、スクエニは前述のとおりの焼畑農業戦略でいった。結果的にミリオンアーサーは勝手に転がり落ちて死亡した。最後は誰にも看取られることもない無残なものであった。
まあ、そんなわけで、パズドラとスクエニっていうのはソシャゲーにおけるライバル関係だったのだけど、実はパズドラはそのライバルのスクエニとコラボっていうのをよくやっていた。ライバルなのになぜ?って思うけど、そんなに殺伐としたくなかったかもしれない。
パズドラでは、けっこう初期から、スクエニの『クリスタル・ディフェンダーズ』っていう、ファイナルファンタジーの世界観を使ったゲームの、キャラと敵を定期的に出してあげていたのだ。チョコボとか。モーグリとか。モルボルとか。
そして、そのコラボのキャラなのだ曲芸師ってのは!!!
なんでそんなライバルのメーカーのコラボキャラクターに最強キャラ出すねん。
疑問はもっとも。僕も疑問だった。
これは、さるスクエニのソシャゲーの某プロディーサーのTwitter。
なんと!曲芸師のキャラクターの強さに、スクエニのプロディーサーが口出ししていた!!!
しかもこの脳天気な態度と、ずいぶんな言い草である!!!ぶっ壊れ性能と自覚してゴリ押ししていたのか!!!これにはパズドラユーザーが大騒ぎ。「あいつはサイコパスだ!」との暴言まで飛び交った。
スクエニといえば超焼畑農業ソシャゲーのスクエニだ。
課金して手に入る新キャラは前のキャラクターの常に10倍とか20倍とか強いってのを、ひたすらやり続けてゲームを短期間で終わらすのを得意とするスクエニ!!!
そんな感覚の持ち主が「パズドラのためにわざわざ設定してあげたキャラ」が曲芸師だった!!!
スクエニ感覚でやられたら、パズドラすぐ終わってまうだろ!!!
いや、これ、ひょっとして、巧妙なライバル潰し?
ソシャゲー界隈ではそんな噂すら飛び交っている……。
パズドラはどうなってしまうのか。このまま曲芸師で終わってしまうのか。それともうまいこと調整して乗り切るのか。
しかし、恐ろしいことに、スクエニとのさらなるコラボが予定されている。
ファイナルファンタジーコラボ……。
それもファイナルファンタジーシリーズで特に人気の高いクラウドとユウナが登場することが決まっている。
またぶっ壊れた性能にならなきゃ良いけど……。