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ネットラジオ BS@もてもてラジ袋

IT時代をサバイブする新型教養番組

劇画の生みの親はなぜ埋もれてしまったのか

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辰巳ヨシヒロについて


2011年。シンガポールのエリック・クー監督の手によってアニメ映画化された辰巳ヨシヒロ漫画。辰巳ヨシヒロは海外の漫画界ではちょっと知られた存在だ。しかし日本では劇画の生みの親としては名前があがるもののほとんど読まれていない。共に活動していたさいとう・たかをは劇画の王様として扱われているのに。この差は。なんということだ。

そして辰巳ヨシヒロはメジャーになることなく2015年3月に亡くなっている。

現在、辰巳ヨシヒロ漫画で、もっとも容易に手に入るのは代表作『劇画漂流』である。辰巳ヨシヒロ版まんが道である。一般的なまんが雑誌にほとんど仕事の場がなく、まんだらけの目録に連載されていたという異色の発表形式だったが、まんだらけにも打ち切りをくらっているという悲しさ。辰巳ヨシヒロを評価している海外の出版社から続編の執筆を依頼されていたが、けっきょく執筆されることがなく亡くなった。

そして手に入る短編の作品集がこれ一冊だけ。2015年5月には『TATSUMI』の元になった作品をまとめた作品集が再販されるがまたすぐに絶版になりそうである。

一方で、つげ義春などはいつの時代も簡単に手に入ったりする。水木しげるよりも手に入れやすかったかもしれないくらいだ。しかし辰巳ヨシヒロの全仕事に比べたら、つげ義春はある時期までは多作な作家であったともいえるのかもしれない。つげ義春全集なんて十冊くらい出ていた気がするし。水木しげるとつげ義春と池上遼一は、辰巳ヨシヒロに追悼文を寄せている。追悼文の掲載された青林工藝舎アックス104号は2015年4月30日発売である。漫画も再掲載されるので買っておいても良いと思う。

青林工藝舎ホームページ

それはそうとして今回はこの絵を見ながらラジオを聞いてくださいませ

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